当会の活動領域をご紹介します。下記の５地区で活動しています。
　当会は会発足以来、境川中流域の約15kmの区間で、斜面林・河畔林の保全に努めてきました。これらの緑地はそれぞれ相模原市、町田市、東京都、神奈川県の管轄するもので、当会がその保全に至った経緯も様々です。しかしその一つ一つが流域の宝物であることは変わりありません。
　

　S字を描く大きな蛇行の中に河畔林が残っています。川岸も土のままの天然河岸です。境川の原風景を残したこの河川改修は、神奈川県と本会との話し合いの末に実現しました。改修工事に伴う貴重種の移植は本会が担当し、引き続き河畔林の手入れを行っています。かつての境川を偲ばせる大きな蛇行も一見の価値ありです。

　JR古淵駅から程近い斜面林約0.5haが、地権者さんのご協力で「古淵１丁目市民緑地」となりました。相模原市の「森づくりパートナーシップ要綱」に基づき、本会が緑地の維持管理に当たっています。宅地開発が進む古淵地区にあってとても貴重な緑地となりました。一部に竹林があるのもこの緑地の特色の一つです。

　相模原市が１０億円かけて買上げた斜面緑地1.5haが、古淵鵜野森公園の一部となって残りました。春植物やコウライイチイゴケの生育する崖下は、相模原市の「街美化アダプト要綱」に基づき、本会が維持管理に当たっています。まだ公園としては未整備ですが、何年か後には、貴重な自然に触れることのできる素敵な散策ルートとなるでしょう。

　古淵鵜野森公園の対岸にある河畔林0.2haが、「境川森野緑地」として町田市の緑地保全の森に指定されました。同市の「緑地保全の森要綱」に基づき、本会の仲間が林の手入れに当たっています。境川の両岸で緑が保全されている貴重な場所です。この一帯が町田・相模原両市の友好と交流の場として、さらに緑地保全が進んでいくことを願っています。

　大和市と相模原市の市境に1.6haの河畔林が残りました。河畔林の中には昔の境川の蛇行地形がそのまま残っています。現在はまだ周囲で区画整理の工事が進行中ですが、区画整理組合の承諾を得て、本会で林の手入れを行っています。この河畔林は境川の河川環境を支える重要な一部であり、将来的に境川の自然復元に繋がっていくことを願っています。