株式会社ハーミットクラブ
  代表取締役社長
      小鹿博章　様

平成1７年５月３１日
境川の斜面緑地を守る会
代表　香村紘一

拝啓

　貴社におかれましては益々ご清栄のことと、お喜び申し上げます。

さて、以前より保全をお願いしてまいりました、鵜野森１丁目の宅地開発予定地に関しまして、相模原市の姿勢に大きな変化がありましたので、お願いの手紙を書かせて頂きます。

すでにご存知のことと思いますが、この緑地は市民の憩いの場、子ども達の自然学習の場であるだけではなく、絶滅が心配される数々の動植物にとっても貴重な生育・生息地となっております。本会は永年この緑地の公的な保全を相模原市にお願いしてまいりましたが、これまで買上げによる保全の考えはないことを繰り返し聞かされて参りました。しかし去る５月１２日、ついに相模原市から当該地の買取を検討する旨の表明がありました。

貴社おかれましては、昨年６月にリスト株式会社より事業を引継がれ、すでに当該地の宅地造成のために開発許可の申請も提出されていると聞きます。しかしこれまで３回にわたる本会との説明会の席上で、小鹿社長からは緑を残すために苦心された様々な事例を聞かせて頂き、そのお話の端々から、出来れば緑地を壊したくないとの思いが伝わってまいりました。

また「貴重な緑地なら市が残すべきだ」「なぜ隣の公園と一緒に市に買取って貰わなかったのか」とのお叱りを受けましたが、ようやく相模原市が買取の方向性を打ち出してくれるに至りました。
　つきましては、相模原市との交渉に前向きに臨んで下さり、適正な価格にて同市に売却することによってこの緑地を後世に残して頂けますよう、心よりお願い申し上げます。

敬具